tie strings

 

 

 

 

帰国してからというもの

 

アイスランド・ミュージシャンの曲を聴きながら、毎日制作している

 

 

 

 

特に、jonsiの「go do」と sin fang「young boys」

 

 

ふたつの曲が頭で鳴り響き

 

昨日から2曲のみのプレイリストを組んで、ずっとリピートしている

 

 

 

そして、ふと、なんとなく気が向いて jonsi「go do」のPVを開いた

 

 

 

一体何度繰り返し見ただろうか

 

100回は優に見た

 

 

冒頭で、鳥の尾っぽの動きと歌声が、重なる箇所があって

 

高速なそれは堪らずチャーミングで

 

よく巻き戻して見ていたのを思い出す

 

微笑ましくって、ついクスッとなる 是非一度見ていただきたい

 

 

 

 

 

何年かブランクの開いた映像を前に、少し新鮮な気分だった

 

懐かしさを辿り、うっとりしながら眺めた

 

 

 

 

それでハッとしてしまった

 

 

見つけてしまった

 

 

 

約10日前 目の前に広がっていた壮大な景色

 

 

 

 

 

 

私たちが、最高に美しく感じたその絶景が、

 

大好きな曲とともに映っているじゃないか

 

 

 

 

あの六角形の岩柱、洞、離れ小島、日が沈みそうな海の果て

 

 

 

 

 

 

いたんだ、彼は

 

 

彼が座ったそこに、私や相方は腰を下ろしていた

 

 

 

 

何も知らずに、というと違うかもしれないけど

 

とうに忘れていた記憶と、目の当たりにしたその光景と、

 

答え合わせができていたのを今知った

 

 

なんてこった、って、驚くばかり

 

 

 

繋がっていたんじゃないかって

 

 

 

 

 

 

 

このgoというアルバムが発売されたのは

 

私が20代前半の頃だった

 

jonsiがソロで活動するなんて、当時衝撃だった

 

 

 

卒業後に勤めたライフスタイルショップを退職し

 

関西を放浪したり、制作に励んだり、

 

一定の拘束から解放され自由を楽しんでいる時だ

 

 

それまでの貯金を切り崩しながら、時に派遣バイトをして食い繋いだ

 

 

 

発売後の翌年だったか、彼がソロで来日する

 

 

行きたい、行きたい、行きたくて、行きたくて!

 

 

 

 

行けなかった

 

お金が無かった

 

 

チケットは¥6000〜7000だったと思う

 

 

 

貯金が底という底をついてしまった私は、

 

日雇いの派遣バイトで暮らすのがやっとで

 

とてもライブにいける余裕は無かった

 

 

 

私は、この30年余りという人生

 

大きな後悔は少ない方だろうと括っているのだけれど、

 

その、片手分ほどの大きな後悔のひとつに

 

jonsiのライブへ行けなかったことは今でも悔やまれる

 

開催を知ってから、当日直前も、その後日も、その後何年も

 

思い出す度に あああーーって

 

泣いたな 悔し涙

 

行った人の報告を見たくないのに、色んなサイトを探し見回った

 

 

 

 

 

 

家族からお金を借りれば良いのに、とか

 

寝ずにバイトを詰め込めば、とか

 

色々な案が浮かんだものの

 

精神的にも行き詰まった状態の私に

 

これ以上の不安定さを与えることはできなかった

 

 

 

 

だから、というか

 

 

大変感慨深く、愛している人、曲、

 

右も左もよく分かっていない若き頃と重なる

 

 

 

 

 

 

 

...

 

 

あぁ、美しい 美しいの言葉じゃ足らないんだ

 

 

 

そりゃいいよ 良いに決まってる

 

 

 

私たちは彼に魅了されて、遠く北の島国を訪ねたんだもの

 

 

彼の歌声に、感性に惹かれて

 

そのわけは、全てがそこに広がっていたし、生まれたのはそこだから

 

 

 

 

良いわけだよって、感動を超えよくわからない感情だ

 

 

ありがとう、ありがとう

 

 

 

素晴らしい出会いを

 

私たちの心を響かせてくれて、美しさを教えてくれて

 

 

あの国へ導いてくれて、心からありがとう

 

 

 

 

 

 

まるで聖地巡礼じゃないか、なんて結果論は

 

 

ちょっとの笑い話になるだろうか

 

 

 

 

 

 

 

ありがとう

 

また必ず!会いに行くからね